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フォッサが日本にやってきた!(2)発達と繁殖

03 26, 2010 | Articles

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上野で公開されたフォッサはオス1頭。メスも一緒に来日したものの、いまはケガの治療中だそうです。
はやく回復してペアで見られるといいですね。そしていずれはこんなかわいい仔フォッサも...


実はフォッサの発達と繁殖には他の哺乳類に例のない変わった特徴があります。

まず強烈なのが、思春期のメスがオス化すること。
具体的には陰核が大きく成長し、オスのペニスと同様にトゲや中の骨まで発達するというのです。
加えてオスに特有の分泌液による腹側の被毛の変色もみられるそうです。
同じようにメスの外性器がオス化する例はブチハイエナがよく知られているほか、モグラや一部の霊長類にもみられますが、フォッサが変わっているのはおとなのメスにはオス化がみられないこと。
フォッサの性成熟は飼育下で3-4歳ですが、オス化の傾向は2-3歳のメスに顕著だそうです。
男性ホルモン濃度が思春期のメスで高いということはなく、オス化の生化学的機序はよくわかっていません。
若いメスはオス化することによって、オスに無理矢理交尾させられるリスクをなくし、まわりのおとなメスとのなわばり争いも避けられるのではないか(フォッサはメスのなわばり意識が強く、オスはそうでもない)と言われています。

さらにフォッサは配偶システムも変わっています。
ふつう単独性の哺乳類のオスの繁殖戦略は、メスがなわばりを持つ場合(または生息密度が高い場合)はメスの発情期間中そのなわばりに留まるタイプ、メスが決まったなわばりを持たない場合(または生息密度が低い場合)はメスを求め広範囲を動き回るタイプに大別されます。しかしフォッサはそのどちらにも当てはまらないのです。

メスのフォッサの発情は年に数日で、この期間にメスは毎年決まった木を訪れ、そこに複数のオスがやってきて入れ替わりメスと交尾します。
フォッサはメスが決まったなわばりを持ち、生息密度は低いので前述の「滞在型」と「うろつき型」どちらもありうるのですが、この形式はどちらにもあてはまりません。オスによるメス防衛行動は短時間しかみられないので滞在型ではないし、メスの居場所が容易に予想できることからうろつき型でもない。
さらにはレックとも違っています。レックは鳥類によくみられる配偶システムで、オスが交尾の場所となる小さななわばりを守り求愛ディスプレイをしますが、フォッサでは場所を守っているのはメス。実際、この木は複数のメスが利用し、時期がかぶってしまうと激しく争って他のメスを追い出すのだそうです。
もちろんこんな独特の配偶システムを獲得したのにも特殊な進化的条件があったはず。
かっこよくてかわいくてミステリアスなフォッサの話でした。

参考文献
Hawkins, C. E., Dallas., J. F., Fowler, P. A., Woodroffe, R. and Racey, P. A. 2002. Transient Masculinization in the Fossa, Cryptopracta ferox (Carnivora, Viverridae). Biology of Reproduction 66, 610-615
Hawkins, C. E. and Racey, P. A. 2009. A Novel Mating System in a Solitary Carnivore: the Fossa. Journal of Zoology 277, 196-204




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