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Not-so-easy Island Life (1)

09 30, 2010 | Articles

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カリフォルニアのサンタバーバラ~ロサンゼルス沖に8つの島からなるチャネル諸島があります。
8つの島のうち5島は国立公園に指定され、様々な固有の動植物の生息地、またカリフォルニアアシカやキタゾウアザラシなどの海獣、エトピリカやカッショクペリカンなどの海の繁殖地になっています。
気候が温暖でサーフィン、ダイビング、ホエールウォッチングなどを楽しめるリゾート地でもあり、住民は公園外のサンタカタリーナ島に4000人弱のみですが、年間およそ100万人の観光客が訪れています。

今回の主役は、そんなチャネル諸島の6島に住むシマハイイロギツネ。
北米本土のハイイロギツネに近縁ながらより小型で、体重は2kg前後。
灰色と赤褐色の鮮やかな毛色、アカギツネに比べて短い鼻先と四肢、黒い虹彩がかわいらしい印象を与える種です。
Urocyon_littoralis_full_figure.jpg
Island Fox - Wikipedia

超希少種:シマハイイロギツネ - ナショナルジオグラフィック

1990年代前半にはこのキツネが6島あわせて6400頭も生息していました。
一番大きなサンタクルス島の推定生息数は1300頭で、それより少し広い西表島に生息するイリオモテヤマネコは100頭未満ですから、かなりの生息密度です。

しかし90年代の半ばからキツネの数が急速に減少しはじめます。
北部の3島では、99年の時点でサンミゲル島・サンタローザ島にいた450頭と1500頭が野生絶滅。
サンタクルス島にいた1300頭は1/10の133頭にまで減少しました。
最初に疑われた原因は伝染病、特にイヌジステンパーでしたが、真相は全く違うものでした。
元々チャネル諸島に生息していなかったイヌワシが繁殖を始め、その捕食によってキツネが激減していたのです。
しかもイヌワシの定着には人為的影響が深くかかわっていました。

陸生哺乳類を主食とするイヌワシにとって、シマハイイロギツネとマダラスカンク以外に獲物がいないチャネル諸島は本来ならば繁殖地となりません。
定着が可能になったのは、かつて畜産家が放棄し、70年以上にわたって野生化していたブタのせいでした。
ブタは繁殖力が強く、ある程度の大きさになればイヌワシに襲われることはないため、捕食によって数を減らすことなく、結果的にイヌワシの定着を助けました。
加えてチャネル諸島にはもともとハクトウワシが生息しており、イヌワシの侵入を妨げていました。
主として魚食性のハクトウワシは、キツネを襲うこともあったものの、長きにわたり共存してきました。
しかし50年代、DDTの過剰使用の影響を受けたハクトウワシはチャネル諸島から姿を消します。
獲物が豊富になり、競争相手がいなくなったチャネル諸島はイヌワシにとっては楽園でした。
かくしてブタに比べ繁殖力が弱く、体が小さいためおとなも捕食されるシマハイイロギツネは、決してイヌワシの主食ではなかったにもかかわらず激減してしまったのです(続く)

参考文献・ウェブサイト
MacDonald, D. W. and Sillero-Zibiri, C. (eds.) 2010. Biology and Conservation of Wild Canids. Oxford University Press. London, UK.
Collins, P. W., Latta, B. C. and Roemer, G. 2009. Does the Order of Invasive Species Removal Matter? The Case of the Eagle and the Pig. PLos One 4(9), 1-6.
Channel Islands National Park
Trouble in Paradise: California's Island Fox (Smithsonian Zoogoer)




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